大学院工学研究科 マイクロ・ナノ機械理工学専攻

slide_univ004.jpg
visual001.jpg

Graduate Department of
Micro-Nano Mechanical Science
and Engineering

マイクロ・ナノ機械理工学専攻

 本専攻では,機械工学の高度な専門性に加えて学際的な広い視野を有し,機械工学における新学術領域の創成,機械産業の変革および新産業の創出などにあたることができる指導的な研究者・技術者を育成することを目的としています.

 近年のマイクロ・ナノテクノロジーの進展に伴うミクロな視点に立った機械工学は,学問体系全体を革新することが期待されており,マイクロ・ナノシステムを総合的に扱うわが国初の専攻として,1994年にマイクロシステム工学専攻が設置されました.そして,マイクロ・ナノスケールの超精密機械技術に対する社会のますますの期待の高まりを受けて,工学研究科では2017年に材料および加工分野を加え,これまでの機械系専攻間の領域横断的な位置づけの専攻から,新しい機械工学としてマイクロ・ナノ機械に関する科学と工学を総合的に教育・研究する独立した専攻,マイクロ・ナノ機械工学専攻へと強化・発展させることとなりました.

 本専攻では,機械システム構築のための基本技術分野である材料・加工・計測・制御分野の教育指導を行うと共に,応用分野として,ナノデバイス,機能表面,微細加工プロセス,複合材料,情報機器,医用機器,ロボットなどの多様な学際的研究テーマを対象とした研究指導を行うことで,機械工学の研究者・技術者として基盤的知識の習得と学際的思考を養成します.すなわち,機械工学におけるミクロからマクロまでの基盤的能力を養成する教育指導を行い,さらに環境・エネルギー,健康・医療,航空・宇宙などの成長分野との連携による学際的な研究指導を行うことで,機械工学の新しい学術領域を創成する研究者,および先端的な機械材料,機器,システムなどの分野で,産業の変革,新産業領域を創出する研究者・技術者を養成します.これまでのマイクロ・ナノシステム工学専攻の卒業生は,学術界・産業界において,精密機械産業から自動車・プラント産業まで様々な分野で指導的な研究者・技術者として活躍しています.

 また,附属マイクロ・ナノメカトロニクス研究センター,機械システム工学専攻及び航空宇宙工学専攻とは連携して,高度な教育・研究を展開しております.

専攻長あいさつ

 本専攻は,マイクロ・ナノテクノロジーの進展に対応して,微小機械システムを総合的に扱うマイクロ・ナノシステム工学専攻として1994年に日本で初めて設置されました.その後マイクロ・ナノ機械理工学を総合的に教育・研究する専攻として,2017年にマイクロ・ナノ機械理工学専攻へと改組されました.さらに,本年2023年に新設のEI創発工学館 に移転し,新しい施設の中で教育・研究の充実が図られています.EI創発工学館へは,工学研究科の中から本専攻と物質科学専攻が移転しました.マイクロ・ナノ領域の機械工学と物質科学の融合から画期的な技術イノベーションが創成されることが期待されています.

 本専攻が設置された当初は,半導体微細加工技術を機械システムに応用したマイクロマシンが注目され,微小機械が研究の中心となっていました.その後のマイクロ・ナノテクノロジーのさらなる進展により,現在は微小機械のみならずマクロなサイズの機械でもコアとなる部分の設計・加工の精度をマイクロ・ナノレベルまで超高精度化させることで,革新的な機械を実現することが様々な産業分野で期待されています.このように,マイクロ・ナノ機械理工学は,先端的な学問・産業領域からの期待がますます高まっています.

 一方,マイクロ・ナノ領域ではマクロな領域と異なる原理が機械の動作・特性を支配します.しかし,その工学としての体系確立は未だ十分とは言えません.これを受けて,本専攻では,新機能性材料の創製,微細加工技術,ナノ計測技術,動的制御技術を基盤として,マイクロ・ナノの世界での新しい学理に基づく「革新的な超精密機械」を創出することを目標として教育・研究を進めています.とくに,ミクロからマクロまでの機械工学に関する基盤的な能力を養成し,さらにマイクロ・ナノ機械理工学特有の学際的な教育・研究により,産業の変革をもたらす研究者・技術者の養成を目指しています.そのため,本専攻の卒業生は,精密機械分野のみならず自動車産業,電気・電子産業,化学工学,インフラなど多岐にわたる分野で活躍をしています.このようにマイクロ・ナノ機械理工学専攻は,新しい機械工学の創成をめざして,熱意ある教員と学生で構成される活気ある専攻です.

Fukuzawa_2023.jpg

専攻長 福澤 健二

イベント・受賞

おしらせ

  • 「入試案内」のページに,機械航空系3専攻合同2023年度大学院入試説明会(オンライン)の情報を掲載しました.

 

 

受賞

  • M1 原巧也君,青山忠義 准教授,竹内大 助教,長谷川泰久 教授が「SI2021 優秀講演賞」を受賞しました.(R3.12.24)
  • D2 野村匠永君,竹内大 助教,長谷川泰久 教授が「SI2021 優秀講演賞」を受賞しました.(R3.12.24)
  • M1 安田大毅君が「日本機械学会 機素潤滑設 第27回卒業研究コンテスト最優秀発表」を受賞しました.(R3.9.8)
  • M1 田中賢人君が「日本機械学会 機素潤滑設 第27回卒業研究コンテスト最優秀発表」を受賞しました.(R3.9.8)
  • M1 藤原知歩君が「日本機械学会 機素潤滑設 第27回卒業研究コンテスト優秀発表」を受賞しました.(R3.9.8)
  • M2 藤城俊希君,青山忠義 准教授,竹内大 助教,長谷川泰久 教授が「日本ロボット学会 優秀研究・技術賞」を受賞しました.(R3.9.8)
  • M2 大久保尚哉君がトライボロジー会議2021 春 東京で,「日本トライボロジー学会 学生奨励賞」を受賞しました.(R3.7.7)
  • M2 宮本太一君,竹内大 助教,青山忠義 准教授,長谷川泰久 教授が「SSUP研究成果発表会 最優秀研究賞」を受賞しました.(R3.3.19)
  • M1 杉浦宗次朗君,長谷川泰久 教授,板寺駿輝 特任助教,青山忠義 准教授が第21回計測自動制御学会システムインテグレーション部門公演会で「SI2020優秀講演賞」を受賞しました.(R2.12.25)
  • M2 佐宗朋洋君が「MERD2020 Best Poster Award」を受賞しました.(R2.12.16)
  • 野老山貴行 准教授の「日本機械学会論文賞」受賞が決定いたしました.(R2.3.5)
  • 秦研究室のM1三輪大貴君,櫻井淳平准教授,秦誠一教授,岡智絵美助教が「日本機械学会 マイクロナノ工学部門 優秀講演論文」を受賞を受賞しました.(R2.2.1)
  • 秦研究室のM2山田恭平君が「日本機械学会 知能・精密機器部門 部門一般表彰ベストプレゼンテーション賞」を受賞を受賞しました.(R2.2)
  • 秦研究室のM2千須和要君がThe 4th International Symposium on Biomedical Engineering (ISBE2019)で,
    「Young Researchers Poster award」を受賞しました.(R1.11.15)
  • 秦誠一教授が「日本機械学会 機械材料・材料加工部門 部門賞(国際賞)」を受賞しました(R1.9.9)
  • 秦研究室のM1鬼頭直希君が2019年度精密工学会秋季大会ベストプレゼンテーション賞を受賞しました.(R1.9.6)
  • 青山忠義 助教,M2 竹野更宇君,竹内大 特任助教,長谷川泰久 教授がThe 2019 IEEE/ASME International Conference on Advanced Intelligent Mechatronics (AIM 2019)で,「Best Paper Award」を受賞しました.(R1.7.10)
  • 村島基之 助教が「日本機械学会奨励賞」を受賞しました.(H31.4.18)