大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻
航空宇宙工学専攻では、高度の創造性、総合性を有し、国際的視野を持って指導的役割を担う技術者・研究者の養成を目指しています。空力・推進講座、構造・創製講座、飛行・制御講座の3つの大講座があり、航空機、ロケット、人工衛星などの新技術開発に関する教育・研究に取り組んでいます。
最新のお知らせ
- 2023/7/25 講演会情報 Boeing Program at Nagoya Universityの一環として,藤野道格博士のご講演を名古屋大学で実施します.
講演者 :藤野道格 博士
講演題目:HondaJet 航空機開発の実際 ー小型ジェット機ホンダジェットの基礎研究から事業化までー
日時 :2023年10月27日(金)9:00 - 12:00
場所 :名古屋大学 坂田平田ホール
申込先 :https://forms.gle/VAr4qHaS45kh4Wum6(※250名定員に達し次第締め切ります定員を
満たしましたので締め切りました、たくさんのご応募をありがとうございました)
詳細情報:藤野博士講演詳細
- 2022/1/21 大学院科目「航空機飛行試験特論」における飛行性能評価風洞を使用した飛行実習を Boeing 社の方々がご見学されました.
- 2021/11/1 航空宇宙工学専攻が中心となり準備しました「飛行性能評価風洞」の学内・学外への供用を開始しました.詳細はフライト総合工学教育研究センター内のページもしくは以下のリンク先の案内をご覧ください.
「飛行性能評価風洞供用開始のお知らせ」 - 2021/08/19 推進エネルギーシステム工学研究グループ(笠原教授,松山特任教授,松岡准教授,川﨑助教,渡部助教,伊東山特任助教,後藤特任助教)が共同研究機関と実施したデトネーションエンジンの宇宙飛行実証に関するプレスリリースが公開されました.
「世界初!深宇宙探査用デトネーションエンジンの宇宙飛行実証に成功」
航空宇宙工学専攻紹介
人類の夢の実現を目指して
航空宇宙工学は、鳥のように自由に空を飛びたいという人類の夢を実現させるために生まれた学問です。飛行機が発明されてから100年余り、いまや地球上の遠距離交通の大部分は飛行機を用いる時代となりました。さらに近年では、ドローンと呼ばれる小型無人航空機の発展が目覚ましく、物資輸送・気象観測・橋梁等インフラ点検など、さまざまな用途での利用が期待されています。飛行機に限らず、水中翼船・ホバークラフト・浮上式高速鉄道など新しい原理の交通機関もまた、航空宇宙工学的発送によって開発されています。
航空宇宙工学の発展は急速に宇宙空間まで拡げられています。今では地球をまわる人工衛星によって私たちは時々刻々と気象変化を知り、地球を一体化する情報通信ネットワークや、難視聴地域のない放送網を作っています。さらに宇宙ステーションも建設され、微小重力や超高真空という宇宙環境を利用し、地上では得られない新しい材料や薬を開発する計画などが進んでいます。民間のベンチャー企業の参入も多く行われてきており、宇宙開発の新しい時代の幕開けを期待させます。月や火星での生活も今世紀中には可能になるかもしれません。
未踏技術の開発に挑戦する高度先端総合工学
航空宇宙工学は、未踏技術の開発に挑戦する高度先端総合工学です。航空宇宙工学専攻では、高度の創造性、総合性を有し、国際的視野をもって指導的役割を担う技術者・研究者の養成を目指しています。
航空宇宙工学専攻には空力・推進講座、構造・創製講座、飛行・制御講座の三つの大講座があり、流体力学、衝撃波・宇宙推進、推進エネルギーシステム工学、構造力学、生産工学、航空宇宙機運動システム工学、制御システム工学などさまざまな分野から、航空機、ロケット、人工衛星などの新技術開発に取り組んでいます。
専攻の変遷
年月 | 事項 |
昭和17年4月 | 名古屋帝国大学理工学部を理学部及び工学部の2学部に分離、 工学部は航空学科を持つ5学科でスタート |
昭和20年12月 | 物理工学科 設置/航空学科 廃止 |
昭和31年4月 | 航空学科、自動制御研究施設 設置 |
平成6年4月 | 大学院重点化計画に基づき、航空学科を機械・航空工学科へ改組 |
平成16年4月 | 空力・推進講座、構造・制御講座の2大講座制へ改組 |
平成29年4月 | 空力・推進講座、構造・創製講座、飛行・制御講座のの3大講座制へ改組 |
専攻長あいさつ
専攻長 笠原 次郎 |
中部地方は航空宇宙産業のリーディングエリアです.国際的な旅客機連携製造拠点の一つとなっています.また,我が国の宇宙開発を推進する大型ロケットもこの地方で生産されています. 航空宇宙工学では,機械,材料,化学など各学問分野における知見を結集し再構成できる総合力と,安全性や環境適合性を基盤としながらも高度な仕様を目指す優れた創造力が求められます. 本専攻ではこのような学問分野を挑戦的に切り拓くとともに,国際的視野のもと指導的役割を担える人材を育成します. 前期課程では,学部教育で修得した知識や理解力に基づいて,特定のテーマを深く掘り下げ,まとめあげる能力を養います.これにより,技術者・研究者として新しい技術開発に積極的に挑戦できる人材を養成します.後期課程では,新しい研究領域を切り拓き,創造性と柔軟性に富む思考力と実行力をもって自発的に研究を遂行する能力を養い,第一線で活躍できる人材を育成します. 両課程において,熱・流体力学,推進工学,材料・構造工学,制御工学,飛行力学,生産工学など,広範囲の学問分野を教授するとともに,産業界やJAXA との連携の下,航空宇宙工学の新研究領域を開拓し,航空宇宙機の性能,安全性,環境適合性,経済性の向上に貢献する研究と専門教育を行います. 大学院博士前期課程(修士課程)修了生の多くは,航空宇宙分野や輸送用機械分野などを中心とした製造業にて研究者・技術者として活躍しています.また,博士後期課程にて学位を取得した修了生は,大学・研究機関,製造業などさまざまな分野で先端的な研究者として活躍しています. |